玄善允の在日二世物語ー在日、大阪、済州そして・・・ー

済州出身の両親の次男として大阪で生まれ育った在日二世の呟き

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

金源一著『息子の父』の試訳4

金源一、『息子の父』試訳4 これまでにも分からなくて、?を付している部分があったが、この第四章ではとりわけそれが多い。息切れしてしまったこともあるし、細部の具体的な単語などが、韓国語能力、韓国社会に関する知識など、僕の圧倒的な能力不足が露呈…

金源一著『息子の父』の試訳3

金源一著『息子の父』試訳3 第三章 一九三五年の晩春、結婚式を終えた新郎新婦は、ほんの束の間のことではあっても夢のような時をすごしたのだろう。母は貧しくても儒生の家の末娘であり、昔から女が弁えるべきとされてきた行儀作法に馴染んで育ったので、…

金源一著『息子の父』の試訳2

金源一著『息子の父』試訳2 第二章 小家族の一人息子で両親の愛を独占して育った父は、幼い頃からすごく聡明だったらしい。邑内に設立されたばかりの進永大昌普通学校の第三期生なのだが、その学校は、朝鮮人の三・一万歳運動(一九一九年)に驚いた朝鮮総督…

金源一著『息子の父』の試訳1

久しぶりに韓国の現代小説の試訳をアップすることにした。金源一の自伝的長編小説『息子の父』の冒頭、序文から第4章の途中までに限って紹介するのだが、それに先立って、この翻訳に至る事情を少し記しておきたい。 特別な知識や愛着もなく、名前をどこかで…